赤ちゃんが咳をしていたり、鼻を詰らせて苦しそうにしているのを見ると、『何とかしてあげたい!』と思うものですよね。
赤ちゃんは頻繁に咳や鼻水・鼻詰まりを起こすものなので、風邪かどうか判断しにくいことがあります。
「いつものことだから」と放っておくと、知らない間に風邪が悪化していた…なんてことも。
鼻水・くしゃみ・軽い咳などの症状は風邪の始まりであることも多いので、うかつに見逃すことはできません。
その一方で、ちょっとした気温や湿度の変化、目に見えない小さなゴミやほこりがもたらした一時的な症状である場合もあります。
病院に行くべきか悩む所ですが、病院の小児科には感染症の赤ちゃんも多いため、必要がなければ行かないに越したことはありません。
もしも症状が軽ければ、加湿器や鼻水吸引機などを上手く利用することで、病院にかからずお家で対処できる場合もあります。
今回は、赤ちゃんが咳や鼻水・鼻詰まりを起こす原因や、お家でできる対処法、病院に行くべき目安などを紹介していきます。
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目次
これは風邪?赤ちゃんの咳と鼻づまり
【風邪】は、風邪の病原体が鼻からのどにかけて感染し、急性の炎症を起こす病気の総称です。
風邪の原因となるウイルスは160種類以上もあるといわれており、冷気や乾燥を好むウイルスの多くは冬に活発化します。
赤ちゃんはお腹の中にいる時に、胎盤(たいばん)を通じてお母さんがこれまでにかかった病気の免疫をもらっています。
ただし、風邪のウイルスに対する免疫というのはあくまでも一時的なもので、赤ちゃんに移行することはほとんどありません。
「生後6ヶ月までの赤ちゃんは風邪をひかない」とよく言いますが、生まれたての赤ちゃんでも風邪をひく可能性は十分にあるのです。
部屋の乾燥やほこりが原因の場合
特に月齢の低い時期の赤ちゃんは鼻腔(びくう)と呼ばれる鼻の穴の内側が狭いことに加え、粘膜からの分泌物が多、乾燥やほこりなどが原因でよく鼻詰まりを起こしてしまいます。
また鼻水がたまって乾いた、いわゆる"鼻くそ"が鼻腔をふさいでしまい、鼻呼吸を妨げることもあるのです。
いつものことであれば風邪の可能性は低いので、小鼻のあたりを優しくもんで、鼻詰まりの原因となっている鼻くそを外に出してやりましょう。
鼻が詰まっている間、赤ちゃんは一時的に鼻呼吸から口呼吸に切り替えます。
口呼吸をすることで赤ちゃんが咳き込むことがありますが、一時的なものであれば様子を見てあげてください。
また、乾燥した空気や空気中に漂っている小さなホコリやゴミを吸い込むと、自然と防御反応が働き、赤ちゃんは咳をしたり鼻水を出したりします。
咳や鼻水を出すことで、異物が体に侵入してくることを防ごうとしているのです。
咳や鼻水・鼻詰まりの症状はあるものの、いつも通り元気で食欲もあれば特に受診しなくても問題はありません。
上の子の風邪がうつる場合もある
主な風邪の感染経路としては、風邪を引いている人がくしゃみや咳をした際、一緒に口から排出されたウイルスが空気中を漂い、別の人の呼吸器に吸い込まれ風邪に感染してしまうというものです。
赤ちゃんの場合は家族からの感染が最も多いのですが、特に上の子から風邪をもらうことがよくあります。
保育園や幼稚園で他の子どもから様々な菌に触れる事が多く、それによって上の子は風邪をひきやすくなります。
大人が風邪をひいても赤ちゃんに風邪がうつらないように、マスクをしたり手洗いうがいを徹底したり、赤ちゃんと寝室をわけるなどの対策ができます。
しかし、まだ幼い子どもが赤ちゃんに近寄らないようコントロールすることは容易ではありません。
まずは家族ができるだけ風邪をひかないようにする事が大切です。
こまめに手を洗い、外から帰ったら必ずうがいをしましょう。
また、体力が低下すると風邪を引きやすくなるので、しっかりと睡眠もとるようにしてください。
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お家でできる対処法
加湿して水分をこまめに補給
咳や鼻水は、空気の乾燥によっても引き起こされます。
加湿器を使って室内の湿度を50%以上にしてあげましょう。
加湿器がない場合は、お部屋の中に洗濯物を干すだけでも乾燥を和らげることができます。
喉が乾燥して咳が止まらない時には、こまめに母乳や湯冷ましなどを少しずつ与え、赤ちゃんの喉を潤してあげると良いですよ。
縦抱きにして背中をさする
赤ちゃんの咳がひどいときには、縦抱きをして背中をさすってあげてください。
それでも苦しそうにしているときは、赤ちゃんの布団の下にクッションになるものを敷き、上半身をなだらかに起こしてあげると多少呼吸が楽になります。
鼻水吸引機を使う
鼻水・鼻詰まりがひどい時の対処として、鼻水吸引機の使用が効果的です。
鼻の穴の入り口付近に出てきている鼻水は、柔らかいティッシュやベビー綿棒で優しく取り除いてあげましょう。
鼻づまりがひどいときは、鼻水吸引機を使い、少しずつ吸い出してあげてください。
赤ちゃんの鼻の粘膜はデリケートで、やりすぎると傷つけてしまう恐れがあるので、あまり奥の方の鼻水を無理に取ろうとしないように気をつけてくださいね。
出典:楽天市場
病院を受診する目安
赤ちゃんの咳や鼻水が風邪の症状かどうかを判断するためには、普段から咳や鼻水の状態をチェックしておく必要があります。
少しでも異変を感じた場合、その後症状が悪化しないか気にかけましょう。
万が一の時に備えて、近くの小児科の電話番号や休診日などを確認しておくと安心です。
発熱を伴う場合
そもそま鼻づまりや咳は体をウイルスや細菌から守るための反応であり、薬を使って無理に止める必要はありません。
症状が鼻づまりと咳だけの場合は、出来る限りお家でケアをして緩和してあげるのが良いですね。
ただし、咳や鼻水・鼻詰まりに加え38℃以上の発熱をしている場合は早めに病院を受診するようにしましょう。
鼻水に色がついている場合
黄色や緑色で粘り気のある鼻水が出ている場合は、風邪による症状だと考えられます。
白血球や抗体が、体内に侵入してきたウイルスや細菌と闘って死滅したものが混ざることで鼻水に色がつきます。
風邪の引き始めの場合、透明でサラサラとした鼻水が出る事が多いのですが、症状が進むにつれサラサラした鼻水がドロッとした粘りけのあるものへと変化していきます。
赤ちゃんの鼻水は放っておくと中耳炎になりやすいので注意してあげてください。
あきらかに呼吸が苦しそうな場合
一時的な咳や鼻水で食欲もあり顔色もよく元気であれば、ひとまず様子を見ましょう。
しかし「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という呼吸音を含んでいたり、胸がへこむほどの咳で呼吸することが苦しそうな場合、鼻呼吸ができず母乳やミルクが全く飲めないような時は要注意です。
早めに病院を受診してください。
まとめ
いかがでしたか?
赤ちゃんの鼻水・鼻詰まりや咳の原因は、必ずしも風邪という訳ではありません。
赤ちゃんの哺乳力もあり、普段と変わらず元気であれば、部屋を加湿したり鼻水吸引機を使用するなどして、ひとまず様子を見るようにしましょう。
発熱や鼻水の色の変化、呼吸が苦しそうなときは、症状が悪化している可能性が高いので、早めに病院を受診してあげてくださいね。
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